伊勢ノ国 BLOG
 三重県の旅行、あるいは三重県の方が県外に旅行する際に参考になればと。フリー切符や三重県各地の見所・ポイントをアドバイスしていきます。
三つの川を遡って
 連休。前日に、三重県は美杉村の川上山若宮八幡宮、高宮が頂上にある修験業山の山開きに行ってきました。雲出川の源流とされる川上山。シャクナゲの花に迎えられて、好天に恵まれた良い一日でした。

 その翌日、私は両親と飯高の水屋神社に詣で、蓮ダム間近いホテルスメールで昼食を取りました。
 教授に長の御無沙汰をお詫びして、両親と参拝できたことを喜びました。これまでの懇意にしていただいたことへの感謝。去年はようやく自分が、それなりの人間に成れたことの御報告も兼ねていました。

 ホテルスメールは私も好きなホテルです。食事もおいしく、そして温泉が素晴らしいのです。アマゴの刺身や猪鍋を楽しんできました。母の日のプレゼントはこれで良いですかね? 母上w


 さて、父は帰路に飯高から宮川村の栗谷に抜ける、422号線を行くことにしました。私はフィールドワークでバイクや車でよく走った道なのですが、父はまだ通ったことがないそうです。湯谷不動で清水を頂いたり、霊符山太陽寺を説明したり。私にとって、実は宮川村は縁がある場所なので、とても懐かしい道のりでした。

 栗谷から宮川村の道に出た時、父は突然、「まだ2時前だし、宮川ダムにも行ってみよう」と言い出しました。これには驚きました。



 ・・・父は、新車を購入してから若返った気がします。病を患ってから、何やら気の弱いことばかり言ってきた数年間でしたが、今年の頭に私が折半で新車を、普通車を買おうと提案し、父がハンドルを握ることになりました。今まで軽のワンボックスに乗っていた父でしたが、若いことは車好きでならしていたと言います、やはり普通車に乗ることが喜びだったのかも知れません。
 私はというと、おかげで十年来の軽に相変わらず乗り続けています。あと四年は乗るつもりですが。


 やはりパワーのある普通車は違います。川を遡る山道を、苦もなく走っていく。バイク乗りなら分かるのですが、マシンというのはやはりパワーがあればあるほど疲れが少ないものです。ハンドルを握るのが好きな父ですが、宮川村は父もよく知っている場所なので、十数年ぶりの道に喜びを覚えているようです。

 さて、大台町からさらに一時間はかかるという宮川ダムですが、新車だと想像以上に早く着いてしまいました。助手席にいた自分もビックリです。

宮川ダムです


 懐かしい場所です。バイクでも来たことがあります。その時はこのまま海山町まで走ったものでしたが、今は土砂崩れで不通になっていました。

 さらに進みます。父はやはり、山荘のあるところまで行ってみたい、とのことです。

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 新緑のダム湖畔の道を行き、ほどなく船着き場のある山荘までやってきました。これも懐かしい場所です。仕事で一度来たことがありましたが、やはりこの建物は変わらない。繋がれずにふらふら歩いていた犬は元気なのでしょうか。
 ここからダム湖に降りる道があり、湖を周遊したり、登山道へと行く船に乗ることができます。

 「ああ、昨日は美杉の雲出川上流に行ってきた。今日は飯高の櫛田川。まさか宮川の上流までも訪ねることになろうとは」

 そうなのです。父がもしも「ダムまで行こう」と言い出さなければ、この三川全てを遡ることはなかったのです。そう思えば私も感慨深いものがありました。
 まだここに書くことの出来ないエピソードですが、去年は本当に色んなイベントがあり、そのお礼に川上山と水屋神社に詣でたのですが、まさかもう一つの過去のエピソード、宮川村にも一つの区切りが出来たのだと、そんなことを感じたGWでした。

 さて、滅多に来ることが出来ない場所を、私は写真を沢山撮っておきます。父と母を撮りながら、近くのお店から、ピアノの音が聞こえていました。

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 何の曲かは分かりませんが、この人里離れた場所で聴くピアノ、それもポピュラーな曲ではない。そんなところに趣味の良さを感じました。

 独りであちこちを撮影して、戻ると両親はそのピアノの音が聞こえていたお店に入っていました。

 父は昔、仕事で宮川村を走っていたため、そのお話を、店番をしていたおばあさんにしていました。地元の人の話に及ぶと、よく知られた人の名前におばあさんも話が弾みます。話し好きの父ですが、やはり経験豊富だと話題の種はいくらでも出てきます。

 おばあさんはお茶を振る舞ってくださいました。母は売られている手作りのほうのき餅を買い求め、私達は頂きました。よもぎの色を残すにはどうしたらいいか、山菜はゆで方にコツがあること、人里離れた場所ゆえ、深夜ラジオと同じく、限られた楽しみの一つである手芸や料理のお話。おばあさんは大切な知識を惜しげもなく教えてくださいました。

 最後に、私はおばあさんにねだって写真を撮らせていただきました。

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 おいしかった、ほうのきもち。都会の喧噪から遙か離れた山奥で、楽しいひとときを過ごさせていただきました。テープが巻ききったのか、先ほどのピアノは聞こえておらず、私は何という曲かお聞きしてみましたが、おばあさんも曲名は知らないとのことでした。全てが夢の中での出来事だったようなひととき。ピアノの曲が分からないまま、というのも、実際にありえたことなのか、今でも妙な錯覚に陥ります。手元に残ったデジタルカメラの記録が現実だったと教えてくれるのですが。